一九二一年の米国商品界

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Abstract

米国商業会議所統計課長ドグラス氏は千九百二十一年の商界を次のように予想している不況は何時迄続くか年初の一般事業界は沈静であるが底強く各方面共に専ら景気の回復に努力して居り人気が斯く強いことは既に金融上の恐慌危惧が消滅したことであるシカも現在の不況状態が何時迄続くかとは何人も知りたく又種々臆測しているが一般の意嚮は先ず冬季中(一二月)は閑散であろうけれど春季(三月)に入れば幾分景気の回復を見るだろうとしている尤も棉花界では此半箇年は引続いて鈍調を免れまいとの意見が多い工業界一般は商品の価格が最後の消費者をして必需の外に買貯めを始める迄にならねば景気の回復は出来まい兎に角現在では投資をすれば相当の顧客を呼ぶことは出来ようが少しの割引値下位では買寄らぬ点から考えると製品の価格が未だ十分の低落をしていないとせばならぬ此低落を告げた後でなくば工業界の常態に帰ることはむつかしい自家撞着の商界刻下の米国は自家撞着の立場にあると云って可い、と云うのは米国は農産物の数量に於て未曾有の大収穫を得乍ら之を流動資金に換えることが出来ず農家は一般に非常な窮境にある農民は僅に其収穫の一部分を売得た許りで手許の資金に事欠いている上に銀行に対しても既に極度の借入れをしているから此上の借入れは殆ど不可能である金融難の点は商人の立場も異らないシカも農家は今の安値で穀物を売捌こうとはしないので必要止むを得ない場合か銀行又は商人の取立てに逢うて他に方法の無い破目にならねば容易に手放さない蓋し農家は一様に其家屋や農具やをを昨春の最高値で仕入れて未曾有の高い労銀を支払っているのだからそう考えることは無理のない所である売借み掛売督促然しながらかかる売惜みをしている間に価格は四五割の暴落を告げ遂には到底引合ぬ価格に達するのであろうがかくては価格の下落した場合の常として或種の農産品の如きは事実上売所の無いようになるだろう商人の多くも亦支払の不能に陥るとを懸念して只管売掛金の督促に腐心しているから自然買入れは極限され農家と同様必要上已むを得ない外は商売を始めぬので集金も意に委せず従って商人は自家防衛上止む無く掛売を督促したり制限するから地方小売商の如きは現金取引許りが行われることになる

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openalex
last seen: 2026-05-11T08:20:46.007082+00:00
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