支那の財政策 : ラインシュ博士
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Abstract
博士が最近北京の銀行家及敎育家会合の席上で述べた演説大要左の如し支那の財政状態は目下甚だしき紊乱に陥って居るが之を諸外国に比較して見ると各国民の外債の負担額よりは寧ろ甚だ低率であって決して悲観すべきでない。只国内に争乱が絶えず強固なる中央政府がなく殊に卓越した財政家と之と共同する銀行団のない事は遺憾であって予は此様な点より考えて先ず憲期借款なるものを提議せんとするものである。此借款は僅に文治費と国会は外債の利息を得ればよいから毎月四十万元で足りるのである之によって憲法の制定を畢り政府と国会の権限を明かにし国内の銀行代表者と外国銀行団代表と協力して財政の整理に従事するのであるが若し政府がこれによって八九箇月を維持する事が出来れば其信用は日に増加して無担保借款の可能性となり、政府の信用の続く限り漸次整理の実が挙がるであろう。但し刻下の重要事項と称すべきものを列挙すれば次の如きものである。一、国家の会計を完全に公開すれば国民をして財政状態の窮乏せる事実を知らしめる事となるので其耳目を掩うて有耶無耶に過ぎるよりは優って居る。若し多少でも有利に進みつつある点を知れば自然政府の財政策に信用を生じて来るであろう。二、経費の特別予算を定め政府の収入或は借款額を確実に頒分し此特別予算を各官署に知悉せしめる蓋し会計及び予算の公開は内外入をして支那の財政知識を得しめるのであって此知識が最有力なる基礎となるのである。三、各省の租税制度を定めなければならぬ。忍耐刻苦商業に従事する者の如きは最少の税額に止めるがよいであろう。各地各省の収入は都会の不動産に課税することとし更に之を増加して剰余額を以て都市改良及び警察費に充つべきである、印紙税は現に中央政府の一大財源であるから一層之を拡張すべきである。又営業鑑札税も拡張すべく煙酒税も亦重要の財源たる点に於て塩税と伯仲する程のものであると思う。但し以上の諸税に就ては其詳細の弁法を発表するのは本編の目的ではない。四、外債問題に至っては借款の用途を注意監督し漸次国家の信用を改善すべきである。利息支払の不履行の如きは世間の信用を失うこと僅少でないから最注意しなければならぬ。若し国庫の歳入の方策が立てば無担保借款の企図も出来るのであって政府の受くる利益の多い事は云うまでもない。裁兵借款の事は火急の問題ではあるまい。若し実業借款方面が振興すれば裁兵の結果による失業者を商工業方面に用うることが出来て自然裁兵の目的を逹する事か出来るからである。以上は只参考として述べたものであって、斯くの如く財政計画の完成に就ては一に財政専門家の共同研究に待つべきは云うまでもない
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- openalex
- last seen: 2026-05-11T08:30:54.703745+00:00
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