{"paper_id":"fc5bdb53-fe6a-47df-9d51-151880876230","body_text":"子宮頸部境界病変に対するhormone剤投与の影響\n細胞像の変化を中心に\n1981 年 20 巻 1 号 p. 92-99\n詳細\n抄録\n子宮頸部境界病変の診断は組織学的に行われているが, 形態学だけでこれらの病変のもつ良性, 悪性などの生物学的性質のすべてを知ることはできない. そこで子宮内膜症を合併する異形成や上皮内癌において, EP合剤による偽妊娠療法やdanazol療法で内膜症を治療するとともに, 頸部病変の変化を剥離細胞診によって観察し, 組織学的異形度と各病変の生物学的性質との関係をhormone反応性の面から検討した. さらに異常上皮における鑑別診断や治療法としての可能性について考察した.\nその結果, 異形成や上皮内癌は外因性steroid hormoneの影響により形態的変化を示した. danazol療法では変化は少ないが, 偽妊娠療法では中等度異形成以下の病変と一部の高度異形成ではregress, 大部分の高度異形成と上皮内癌ではstable, 一部の上皮内癌ではprogressする傾向を認めた. このように偽妊娠療法を行って治療前後の変化を観察することは単に組織形態観察では知りえない各境界病変の良性, 悪性などの性質をhormone反応性に基づいて比較的短期間に判定することができ, したがって, これらの鑑別手段や軽度～中等度異形成の治療法としての可能性があると思われた。\nその結果, 異形成や上皮内癌は外因性steroid hormoneの影響により形態的変化を示した. danazol療法では変化は少ないが, 偽妊娠療法では中等度異形成以下の病変と一部の高度異形成ではregress, 大部分の高度異形成と上皮内癌ではstable, 一部の上皮内癌ではprogressする傾向を認めた. このように偽妊娠療法を行って治療前後の変化を観察することは単に組織形態観察では知りえない各境界病変の良性, 悪性などの性質をhormone反応性に基づいて比較的短期間に判定することができ, したがって, これらの鑑別手段や軽度～中等度異形成の治療法としての可能性があると思われた。\n© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会","source_license":"CC0","license_restricted":false}