{"paper_id":"7dfa0175-921d-491b-bde1-71fe075822c3","body_text":"抄録\n症例は70歳の女性で, 便通異常, 左下腹部痛を主訴に受診した. 大腸内視鏡検査で直腸左側に粘膜下腫瘍様の隆起, 骨盤CT, MRIで直腸左側に内部に充実成分を伴う4×3cm大の.胞性腫瘍を認め, 直腸粘膜下腫瘍の診断で低位前方切除術を施行した. 手術所見は下部直腸左側に5cm大の弾性軟な腫瘍を認め, 子宮体部左側と癒着していた. 摘出標本は5.3×3.4×3.5cm大の粘膜下腫瘍で, 内部に茶褐色の液体と充実性病変を認めた. 病理組織学的検査では粘膜下層まで浸潤する直腸外膜を中心とする高分化腺癌を認め, 腫瘍に隣接して直腸外膜に子宮内膜症を認めた. 特殊免疫染色では子宮内膜間質細胞のマーカーであるCD10に陽性, また腺癌細胞はcytokeratin 7に陽性, cytokeratin 20に陰性で, 直腸子宮内膜症より発生した類内膜腺癌と診断した. 術後経過は良好で, 第13病日に退院した. 腸管子宮内膜症の悪性化例は極めてまれであり, 確定診断として病理組織の特殊免疫染色が有用であった.\nこの記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。\nhttps://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja","source_license":"CC0","license_restricted":false}